おちびが人生で初めて(!)落ち込んだ話
ある日の夕方、おちびが珍しくちょっと落ち込んで帰ってきた。
珍しく、というか、正直言って落ち込んでいるおちびを初めて見た。
あぁ、びっくり。
おちびも落ち込むことがあるんだねぇ。成長したんだなぁ。
保育園の帰り道、しょんぼりおちこんだまま、私の車に乗り込むおちび。
珍獣を見る目つきで興味津々の私。
どうしたの、と私が聞く前におちびが自ら語るには…
「お友達を、泣かしちゃったの」
ふーん。けんかしたの?
「けんかみたいだけどぉ。ちょっと違うかな。」
まぁ、そういうときもあるよね。
「もー。ちょっと黙って、ちゃんと話聞いてよ!」
うるさくしたつもりは無いんだけど、とりあえず黙る私。
「あのね、オセロしたの。」
…。
「××先生から、オセロのやりかた教えてもらったの。」
…。
「ねぇ、ちゃんと聞いてる?返事してよ!」
あ、返事はしないとだめなのね。
「もー。ちゃんと聞いてよ!オセロのやりかた、教えてもらって、△ちゃんとオセロしたらね、勝ったの」
おちびが勝ったの?
「そう、勝ったらね、そしたら△ちゃんが泣いてね、もうオセロやらないって言われたの」
ふーん。そしたらオセロしなきゃいいじゃないの。ゲームは勝ち負けがあるものなんだから。
しょぼくれるおちび。
お友達が泣いたのがショックなのか、もうオセロやらないって言われたのがショックなのか、分からないけど「オセロといえども、勝負の世界は厳しいのだよ」と言ったら、おちびは「ふーん」と返事した。
帰宅後、おちびと神経衰弱して、コテンパンにしてやったら、おちびは泣きながら「負けるとむかつく!」を連呼していた。
勝負の世界は厳しいのだよ。
言っておくが、おかーちゃんはオセロも神経衰弱も強いぞ!手加減する気無いからな!!
なお、おちびが落ち込んでいたのは一瞬で、少なくとも車を降りるときにはいつもどおりにケロリでした。