こんにちは!トマト行政書士事務所の菊地です。
このコロナ禍で社会変動が起こったときに、社会不安と犯罪の関係などをちらほら記事で見かけ、世の中の何が犯罪と関係あるのか統計がありそうだと思って、調べたことがあります。
犯罪の種類にもよるのですが、興味がある方は「犯罪と失業 REVISED!!」などお読みになると、統計学の話がほとんどで犯罪についてはあまり触れられておらず楽しく読めるんじゃないかと思います。
私みたいに趣味が数学だと上のリンクが楽しいけれど、そうでない方は「犯罪率 失業率 相関」をGoogleあたりで検索してみるといいでしょう。
「失業率と犯罪発生率の関係: 時系列および都道府県別パネル分析」これもきっと興味深いでしょう、読んでいくとそのうちにグラフが出てくるからぜひご覧になってください。
グラフ、ごらんになりましたか?ぜひご覧ください。
犯罪率と失業率って、きれいに相関するのがお分かりになると思います。見事なぐらいです。
焦りはモラルを見失う
ここで私が興味深いと思うのは、貧困と犯罪じゃないことです。
失業と犯罪が相関関係にあるということは、お金がないことが問題なのではなくて、追い詰められること・焦ることが犯罪と結びついているという意味を表します。
さて、だんだんと私が言いたいことが分かってきたかもしれません。
私は独立開業のときに、お金をしっかり用意しておくことをお勧めしています。
お金については以下の記事を別途をお読みいただければと思うのですが、開業前にお金をいくら準備してあっても、焦るときは焦るのです。
「【よくある質問】カネなしコネなし経験なし開業をどう思いますか?(カネ編)」
焦りだすのによくあるのが
- お金の余裕はまだあるけど、仕事がなかなか受注できない・成果にならないなどで、自分の努力の方向はこれで良いのか疑問に思ったとき。
- ほぼ同時期開業の人が仕事を受注した話をきいたとき。
- 同時期開業だと思っていた人が、人を雇用したときいたとき。
もちろん、中には特異体質の人がいて、背水の陣だから燃えるだの、やる気が出るだの、後がないから頑張れただの言うかもしれません。
でもそれは本当に特異体質です。
ふつうは焦り、冷静な判断ができなくなります。
特に我々のような国家資格を持つ士業だと、焦って冷静な判断ができず、やったらダメなことやってしまうのがオチになりかねないから要注意です。
自分が特異体質だという自信がなければ、冷静でいられる環境に気を配りましょう。
小さな事務所でもブランディングはぶれずに
会社員と違って、個人事業主は判断の連続です。
もう私は10年もやっているから、判断することに慣れてきたけれど、創業当初は些細なことも判断の連続なので小さなことでも迷いました。
本当に些細なことも判断しなければならないのです。
例えばお客様からの価格交渉、値引きするか?しないか?
会社に雇われていれば、上司なり経営者なりが判断し、これ以上は値引きできないという線引きをしていました。
今やその基準から自分で考えなければなりません。
何度も何度もしつこく値引き交渉を受け、あらぬ噂を流すぞと脅されたら、さてあなたはどうしますか?
会社に勤めていたなら、そうした判断は上司なり経営者なりが判断したことでしょうが、今は自分で判断しなければなりません。そして、しつこく交渉してくる人、脅す人というのは、意外とふつうに居ます。
お客様から、〇〇ができる人を紹介してほしいと言われているけど、誰を紹介しますか?
その人は本当に信用できる人ですか?
その人とお客様との間でトラブルがあったら、どこまでフォローしますか?
紹介のトラブルで厄介なのは、あなた自身では解決できないことです。
紹介した「〇〇ができる人」が仕事してくれない!というクレームを受けても、あなたが代わってその〇〇をやることはできません。
業務報酬とか、どんな業務をするか?といった基本的なことは、事業の根幹です。
当然、自分で判断する必要があります。
それ以外にもたくさん決めなければならないことがあります。
焦って追い詰められると、そのあたりの判断がぶれるのです。
そのあたりがぶれると、もうブランディングどころではなくなります。
お客様からは「この前××さんにはこれをサービスしたと聞いたのに、自分にはしないのか!」など、不満が出るかもしれません。
ブランディングなんて、自分の小商いには関係ないとお考えかもしれないけれど、そんなことはありません。
ブランディングとして意識しているか否かはおいといて、世の中に大勢いる行政書士の中で、あなたに依頼するというのは、あなた自身の何か良いところをお客様が気に入っているからです。
その良いところを大切にするのが、ブランディングです。どんな商売にも基本的なことです。
この大切な部分がぶれてしまうと、なかなか伸びていかなくなります。
ブランディングを大切にすることは、仕事のリピートや紹介につながるのです。
ブランディングについては、お客様の側に立って考えれば分かることです。
「こないだは値切ったら値引きしてくれた、そこが気に入った!」というお客様が居たとします。
次も値引きを期待していたのに、次回の依頼のときに散々値切ったけれど値引きしてくれなかったら、それはもう依頼しなくなりますよね。
値引きが気に入っていたのだから。
ブランディングとして一貫していくことが大事だというのは、そういうことです。
難しいことではありません。
お客様がせっかく気に入ってくださった何かを、大切にするということです。
これを読んでいる人は、まだ開業前かもしれないけれど、実際に開業して、仕事をぽつぽつ受注しはじめると、頭の中は怒涛の勢いで判断の連続になります。
最初は時間がかかっても、慎重にしたほうがいいでしょう。
お客様対応だの、価格だの、値引きへの対応だの、仕事を進めて役所にもきちんと対応しないといけません。
初めての仕事なら法令をよく読んでおかないといけないし、手引きが公開されているならそっちも確認が必要です。
すごく忙しいのです。
感情も上がったり下がったり大変です。
仕事から精神的な距離をとって現実を見る工夫をしないと、自分の立ち位置が分からなくなることもあるでしょう。
まとめ 自分が追い詰められないための工夫が大切
独立開業当初は特に、判断することがたくさんあるから、焦らず冷静な判断ができる工夫をしましょう、という話でした。
焦ったときにより集中力が増すならいいけど、実際はそうではないことが多いです。
ピリピリして、必要以上に自分を大きく見せたり、変に攻撃的なことを言ってしまって後悔したりします。
焦りは冷静な判断を邪魔します。
自分が焦りを感じないで済むよう、環境を工夫しましょう。
そして、ブランディングを意識して、ぶれない経営を続けるのです。