「差別化」しようとしていませんか?差別化よりも大事なこと!

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こんにちは!トマト行政書士事務所の菊地です。

事務所に独立開業のご相談にいらっしゃる方々からいろんなことを聞かれますが、中でもよくある質問は集客と差別化についてです。
どちらとも、前職が営業でしたーっていう会社員の方から、よく聞かれる気がします。

今日は、そんな「差別化」についてしっかり書きます。
「どんな業務分野がお勧めですか?よくある建設業とかはそれだけ先輩行政書士が多そうだし、差別化が難しいですよね」
「相続とか遺言とか、民事系をやりたいと思っています!でもライバルも多そうで、差別化が課題です」
などという相談をしてみたいと思っていた方に、参考になるはずです。

目次

意識した差別化は空回りしがち

行政書士として開業しよう。
(やったことが無いけれど)許認可だと建設業が王道らしい。
それじゃ建設業をやろうか、それとももっとニッチな分野で独自分野を開拓するか……

と迷っている方から、差別化だの民事がどうだのというご相談を受けますが、私のこたえは割と軽くて、

きくち

興味があるなら、やってみれば?

事業主なんだし、とにかく行動。
迷ってるなら建設業もニッチな分野の開拓も、どちらも同時にやればいいのにと思います。
迷っている時間が無駄です。

やっぱり王道分野は、やりやすいです。
申請先の所轄庁も行政書士が来ることに慣れているし、行政書士向けの書籍が豊富にあります。
レッドオーシャンなどと言われますが、それだけパイが大きいという意味でもあります。
一方、私が申請する障がい福祉分野は、王道ではありません。
所轄庁によっては、
「事前相談に行政書士は同席しないでください。事業主との面談です」
「申請書に職印押さないでください、不要な押印があるなら受理しません」
※行政書士法施行規則第9条第2項に基づき、行政書士は作成した書類に記名押印が必要です。
そう、記名押印してもいいかどうか?から、役所側と話し合わないといけないレベルです。
王道分野とは遂行しやすさが違うのです。

ニッチな分野開拓は、当たると大きいかもしれないけれど、宝くじみたいな部分があります。
ニッチな分野開拓に成功した行政書士が周りにいるでしょうか。
例えば補助金申請なんかは、広く皆さんがやっているわけじゃない、比較的新しい分野ですが、同業や他士業の先生と連携して組織化するなどして、大きく売り上げを伸ばした方もおられるようです。
伝聞。

さてさて、今日は、業務分野の話じゃなくて、それ以前の話をしたいのです。

このブログを読んで、あなたの時間を使って、ここに書いてあることを参考にしようと思った理由は何ですか?
私みたいにしっかり行政書士をしている者が、独立開業について書いているブログって珍しいかもしれません。
匿名の……中には本当に行政書士かな?っていうのもあるけど……他にも独立開業ブログはたくさんあります。
動画もあるでしょう。
そのような中で、どうしてこのブログを読もうとしているのでしょうか?

何か、理由は思い浮かびましたか?

でも、その理由っていうのは、別に私が意識して差別化した結果ではないですよね。
私には、ブログで差別化を意識する理由が無いですから。

「選ばれる」ために必要なのは、差別化ではないということです。

世の中の実業家の多くは、事業を既存のものとは何らかの形で差別化しています。
ただ、差別化した事業を同時に10も20もやり始めていたりします。
意識した差別化は、それが既存のものから大きく反れればそれるほど、空回りしがちです。
成功はほぼ、偶然です。
その偶然を、大量に試行することで、一つ当ててくるのがいわゆる実業家です。
あれは資本等がたくさんあるからできることです。
個人事業主の行政書士、小商いを成功させるのに必要なのは、大がかりな差別化ではなくて、仕事をきっちりやることです。

地味な小技の積み重ねる

  • E-mailには翌日までに返信する
  • 書類がそろったら可能な限り速やかに申請する
  • 会ったら最初に挨拶する
  • 依頼されたお見積書は翌日までにメール送信、または郵送
  • 電話の着信にはまず「お電話ありがとうございます」とあいさつする
  • きちんと見積書を出す

上記を当たり前だと思いますか?
今まで社会人としてやってきて、上記をしっかりやる人にどれだけ会ってきましたか?

実は、上記がきちんとできている事務所はあまり無いと思います。
少数派なのは間違いなしです。
1割も無い気がします(根拠無し、体感)。

私自身は上記がふつうだと思っていたのですが、そうではない士業事務所が意外と多いのです。
上記を当たり前だと思う私のお客様に、誰か他士業を紹介しなければならないときに、なかなか求められる人物像に合う人をご紹介ができず、開業当初は苦労しました。
※今は大丈夫です!

例えば、他士業の先生に仕事の書類をきっちり揃えてお渡しして、なかなかお返事が来ないので2週間後に連絡をしたら「まだやっていない」
さらに翌週連絡をしたら「まだやっていない」いつ終わるか聞いても返答はない。
なんとその事務所、仕事を一か月放置しました。
でもそこは仕事が多すぎて、それが当たり前なのだそう。
そのあたりをよく知らずに同業先輩から紹介されて、そのまま依頼したのが失敗だったのです。
そういう仕事のやり方をしている事務所もあるのです。

それに、行政書士に限らず他士業さんも含めて、
「あそこは仕事してくれない!どこか仕事してくれる事務所知りませんか」
というご相談、意外と多くあります。
当事務所をご紹介してくださるお客様は、私のことを
「依頼を受けるか分からないが、とにかく話は聞いてくれるし、依頼を受けたらしっかりやるから」
とご紹介してくださいます。
言い換えると、きちんと仕事して、それをずっと続ける事務所は貴重なのです。

だから、正直なところ、ずーっと安定して、当たり前のことを当たり前にやり続けることが、小商い個人事業主には十分な「差別化」なんじゃないかと思うわけです。
意識して何か特別な差別化を狙うのではなく。

モチベーションに頼るな

資格試験のときに「モチベーションを保つ方法」を調べた人、やる気が出なくて困った人は、独立開業は要注意かもしれません。

仕事って絶対にマンネリしますし、どこかでモチベ―ションが失せます。
それは間違いありません。
でも、当然依頼を受けたらやらなきゃいけません。
だから、試験勉強をモチベーションなんていうものに頼っていた人は気を付けないと、あっという間に
「あの行政書士は依頼しても仕事をしてくれない」
ということになりかねません。
これは行政書士に限らないことです。

モチベーションなんてものは絵に描いた餅です。
そういうものには頼らず、しっかり仕組みを作りましょう。
自分の習慣に仕事を組み込み、やるべきことを全部やるように一日の習慣にしてしまうのが大切です。
やる気スイッチなんてものはありません。
そもそもやる気なんて無いのです。
人間、イヤイヤでもいいから動き始めて、動き始めるとそのまま徐々に「作業を続ける気」が起きてくるのです。
だから、最初にやり始めることが大事です。
習慣にしてしまって、最初のやり始めのハードルを下げてしまいましょう。

(体感)10%も居ない稀少人材になろう

まずは当たり前のことを当たり前にやるところから。
士業はお客様の問題解決が仕事なので、誠実さと安定感が必須です。
安定した当たり前の提供が、何より成功への近道となります。

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この記事を書いた人

きくちのアバター きくち トマト行政書士事務所 代表

新潟市在住。トマト行政書士事務所代表。
家族はおちびと犬2匹、クサガメ1匹。

1日の移動距離が30km程度までならクロスバイクで移動。
それ以上は自動車で、新潟県内外を走り回り中。

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