米をガスで炊いたほうが美味しい理由

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なぜこんなにも差があるのだろうかと疑問に思ったときに

うちの電気炊飯器は某社の製品だ。
購入時点の最新機種ではないが、釜の厚さがなんと5mm。
経験値ベース(私の数少ない経験ですが…)ではあるが、釜の厚いものほど炊けるごはんが美味しいというセオリーが私の中にあり、たいがいの場合に当てはまる。

いや、この場合、セオリーというよりは予想とか仮説といったほうが正しいか。
「実験や観察等で確認された事象」というにはあまりに少ないサンプルを元に考えているので…。

炊飯仮説

炊飯については、他にも(私の中に)考えがある。セオリーというのはどうも意味が違う言葉に思えるので、「炊飯仮説」とでも呼んでおく。

  • 電気よりガスのほうがおいしい
  • ガスより薪のほうがおいしい
  • ちゃんと時間を一定以上かけて吸水させたごはんがおいしい
  • 一度にたくさん炊くごはんはおいしい

なぜか分からないけれど、この炊飯仮説はたいがい当てはまる。
…というか、これに当てはまらない例を知らない。

最新の優秀で有能な電気炊飯器は、CMでは盛んに美味しさをPRするのだけれども(映像を信じれば光り輝くごはんが炊けるみたいだが…)、値段を見るとびっくりしてしまう。
おいしいごはんを炊くために10万円も支払うのはなぁ…。
おいしいご飯は食べたいが、何万円も出す気にはなれないのだ。

ガスで炊ける鍋を購入

私の実家は、ガスで炊飯していた。
大して高級でもなんでもない、ごくふつうのガス炊飯器だが、それなりにおいしかった。
一方5mmの厚さをほこる我が家の電気炊飯器で炊いたお米は、いまいち違和感のある炊き上がり。
なぜなんだろう。
なぜか分からないが、味に違いが出る。

ある休日、試しに我が家のガスコンロで、ふつうの鍋を使って炊飯してみた。
我が家のガスコンロ、「炊飯コース」というものがあって、火加減を自動調整してくれる。
試しにそれを使ってみたところ、光り輝くごはんが炊けた。

やっぱりガスだな、ガス。
そうか、炊飯器をわざわざ買わなくても、ふつうに鍋で炊けばいいのか。
とはいえ、ふつうの鍋を使うと焦げ付きがすごいので、ガスコンロの純正オプション炊飯鍋を購入。

少なくとも、高級で最新タイプの電気炊飯器を買うよりはずっと安い。

しかし、それなりに優秀(1万数千円で買いましたが…)なはずの我が家の電気炊飯器は、なぜ、おいしく炊けないのだろう…。
なぜ、同程度の価格だったはずのガス炊飯器のほうが、おいしく炊けるのか。

「今後はガスで炊くんだから、別に考えなくたっていいじゃないか」
とはならないのが、私という人間である。
疑問は解決しなければならない。
たとえ今後役に立たないことであろうとも、目の前にある疑問を放置するなんてもってのほかなのだ。

電気炊飯器で美味しくならない理由…ヒントは説明書にあった

なんとかして、電気炊飯器でも美味しく炊く方法は無いのかなぁ…と考えながら、電気炊飯器の説明書を見ていたときに、美味しくならない理由のヒントを発見した(んじゃないかと思う)。
そこには、炊飯前に吸水のための加熱をするというようなことが書かれてあったのである。

ん?炊飯前に過熱?お米に吸水させるために加熱??

お米の吸水って、冷水のほうがおいしいんじゃないのか。
冷水で、30分~1時間以上吸水させるのが、おいしく炊く秘訣なんじゃないのか。
急ぐときは、ぬるま湯にして短時間の吸水をさせるけど、あまりおいしく炊けない。

この、吸水のために加熱するということを、更に調査してみた。

結果、分かったこと…最近の電気炊飯器は、どうやら、ほぼ全部がこの「炊飯前に加熱」する機能をつけているらしい。
電気だけではない。
我が実家にあるガス炊飯器にも「吸水させる」機能がついている。
それぞれのメーカーごとに、この機能にはいろんな名前がついているらしい。
炊飯器によっては、この「炊飯前の加熱」をオフすることもできる(我が家の電気炊飯器はできないことがわかった)。
真空だの、なんだの、吸水時の機能説明はアレコレとあるものの、基本的に吸水時にほんのり加熱し、ぬるま湯にしているようだ。

なるほど、そういうことか。
実は電気炊飯器を買ったばかりの頃、説明書を見て、「お米をといですぐに炊飯スイッチを入れても良い」とあったのだけれど、「そんなわけないだろ」と毎回きっちり吸水させていたのだ。
そんなわけが、あったのだ。
しかも、それが原因でお米がまずくなるとは。

吸水は冷水

比べて食べてみれば簡単に分かることだが、ぬるま湯で短時間吸水をさせると、炊き上がりがべちゃべちゃになる。
光り輝くごはんとは対極の存在になってしまう。
たぶん、表面だけがふやけたような状態で炊けてしまうせいだろう。

こうして、我が家の電気炊飯器は、「どうも違和感を感じる」炊き上がりになっていたというわけだ。

さらに、美味しく炊く方法を調べて分かったことには、沸騰状態まで短時間で到達したほうが美味しく炊けるということらしい。
なるほど、それでガスのほうがおいしいんだなぁ、とそれなりに納得。
ガスより薪のほうが火力があるから、薪で炊くほうがおいしいわけか。
そうかそうか。
ひとまず納得したので、一件落着としよう。

とどのつまり、私なりの結論としてはこうなる。
結局、予想とか仮説の域を出ない結論なのだが、納得したのでいいことにする。

  • 電気炊飯器は、炊飯前に加熱してぬるま湯にし、お米に急いで吸水させる
    →べちゃべちゃの炊き上がりになる。
    ※説明書を見て、吸水機能をオフにできるようならオフにしよう!
  • 電気炊飯器は、沸騰させる速度が遅い
    →じんわり加熱された米は光る炊き上がりになりにくい
    ※土鍋は薄い鍋よりじんわり加熱されるだろうが、その分保温性も高く、熱の伝わり方が違うためにおいしく炊けると予想される。

米は吸水させるとき、冷水でしっかり時間をとろう。
それがおいしいごはんへの第一歩ということなんだろう。

こうして、我が家の電気炊飯器は使われることなく収納…の予定が、弟にもらわれていくことになった。
弟は、忙しいので、予約できる炊飯器がほしいと常々思っていたのだそうな。
今まではいったいどうしていたんだろう。まぁいいか。

追記!

米の吸水については別途記事があるのでそちらをご参照ください。

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この記事を書いた人

きくちのアバター きくち トマト行政書士事務所 代表

新潟市在住。トマト行政書士事務所代表。
家族はおちびと犬2匹、クサガメ1匹。

1日の移動距離が30km程度までならクロスバイクで移動。
それ以上は自動車で、新潟県内外を走り回り中。

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